坪単価は、坪単価×坪数=建物全体の費用ではない?
家を建てるということは、ご夫婦にとっての「一大行事」です。そして「注文住宅」となれば細部までお客様のご要望を叶えていくため、それぞれ建物金額は異なります。とは言っても、構造、性能、デザイン、そして「坪単価」、知りたいことの全部はホームページや雑誌では手にすることが出来ないので、「よし、モデルハウスに行ってみよう」という方も多いはず
坪単価とは「本体工事費」をさすことが多い
弊社のモデルハウスにご来場いただいたお客様に「坪単価は?」とご質問いただきますが、この質問が一番大変です。なぜなら、坪単価×坪数=建物全体の費用ではないのです。ほとんどの場合、坪単価とは「本体工事費」をさすことが多いのです。具体的には
本体工事費
- 基礎工事費用
- 木工事費用
- 屋根工事費用
- 外壁工事費用
- 内装工事費用 など
これらが本体工事費用と言われる部分になりますが、これらの工事はいわゆる「箱もの」、車で言うとボディなのです。もちろん、これだけでは住むことは出来ないので、車で言うエンジンにあたる住むための工事が必要になります。具体的には
付帯工事費
- 仮設工事費用
- 給排水工事費用
- 電気工事費用 など
これらの「付帯工事費」は別と考えるのがいいでしょう。さらに、諸費用も。
諸経費
- 住宅ローン手数料(かからない場合もあります)
- 登記費用(登録免許税など)
- 仮住まい費用(建替の場合)
- 駐車場費用(敷地内に工事車両を停めるスペースがない場合)
- 引越し費用 などなど
なんか、具合悪くなってきた…と思うかもしれませんが、コレを理解してから住宅展示場に行けば、あとで慌てなくて済むので、ぜひ覚えていてください。全国共通の書式があると分かりやすいとずっと考えておりますが、残念ながら各社それぞれなので、比べにくいこともあるかもしれません。
できるだけ分かりやすく、住むまでにかかるすべての費用をお客様に説明することを心がけています。
実際に住むまでにかかる費用を1枚にした「資金計画書」を出してもらえるとすごくわかりやすいですよ。さらに、見込まれる費用すべてが記入されているかどうか、尋ねてみたらいいかもしれません。
はっきりしない金額は予算取りでも記入してもらいましょう
以前にあったことなのですが、お客様(ご契約前の)が他社様(つまり2社で迷っていた方)の見積書を持って来て、「これ、見てください」と言われたことがあります。
「いえいえ、それは、そちらの営業さんに失礼なので…」とお断りしました。正直、こちらのも見せてるのかな?と少々複雑な気持ちにもなったので、そのようにお答えしました。
すると、「違うんです。余りにも分かりづらくて、私達には何が入っているか入っていないのか、分からないのです。なので、説明して欲しいのです」と。とてもビックリしました。
「わ、わ、私がですか?」そりゃ~聞きますよね。自分が作ったものではないし。その会社の社員でもないし。恐る恐る見てみると…あぁ~確かに分かりづらい。
なんか変?と思いつつ、分かりづらい部分をピックアップして、「このように質問してください」というメモを作成したような打合せでした。複雑な気持ちでしたが、お客様がしたかったことは「キチンと比べる」ということだったのだと思います。
もちろん、建築までお手伝いさせていただくことが出来ました。